神輿(みこし)同士を突き合わせる「神様の結婚式」が17日、高知県四万十市の不破(ふば)八幡宮で行われました。

四万十市・不破八幡宮の秋の大祭として開かれる「神様の結婚式」

「神様の結婚式」は四万十市の四万十川沿いにある「不破八幡宮」の秋の大祭として受け継がれていて、室町時代、この地を治めていた一條(いちじょう)教房(のりふさ)が結婚の厳粛さを示すため始めたとされています。

今年の結婚相手は「徳益御前」

八幡宮の男の神様の結婚相手は下流の一宮(いっく)神社の3柱の女の神様から毎年1柱が選ばれていて、今年の相手は“平和や豊作を司る”とされる「徳益御前」です。女の神様の神輿が船着き場に運ばれ「なすび取り」と呼ばれる求婚の儀式がはじまります。男の神様の代表者が酒と二股のナスを女の神様の代表者に差し出すと、代表者がナスに難癖をつけ、神輿洗いに話が及びます。

「なすび取り」と呼ばれる求婚の儀式

婚約話がまとまると女の神様の神輿の一行が八幡宮の境内に姿を見せます。そしてそれぞれの神輿が四角の形に練り歩く「角まわし」を行った後、いよいよ結婚の儀式「こし合わせ」です。

神輿を3度突き合わせる「こし合わせ」を行い結婚が成立

■訪れた人

「久しぶりに見て楽しかったです。前は、船で神輿をここまで持って来ていたので、一緒に乗ったこともあるのですごく懐かしいです。秋の始まりみたいな感じがします。」

厳しい残暑の中伝統の祭りが繰り広げられる(高知・四万十市、17日)

17日の四万十市中村の最高気温は34.1℃と、厳しい残暑の中での結婚式となりました。