10月、高知県内2か所で落語と文楽が融合したユニークな公演が行われます。文楽の人形遣いを務めるのは土佐清水市出身の吉田玉翔(よしだ・たましょう)さん。文楽の面白さや地元公演への思いなどを聞きました。
10月、高知市と土佐清水市で上演される「落楽パック」。人形浄瑠璃とも呼ばれている文楽と落語を一気に楽しめる公演です。
今回、文楽の人形を動かす役「人形遣い」を務める土佐清水市出身の吉田玉翔さんです。幼い頃は土佐清水の雄大な海をバックに野球に熱中していたという玉翔さん。文楽に出会うきっかけは母親だったといいます。

(吉田玉翔さん)
「大阪まで母親が見に行っていて、僕も母親がいつも行ってるので最初は親孝行ついでに誘われたら行こうかみたいな感じで行ってた。客席だけでなく舞台袖でもよく知り合いだったので見せてもらっていて、芸術的というより肉体的な感じだったので自分でもいけるんちゃうかと思ってこの世界に入った。思ったよりすごく肉体労働です」
実際に人形を持ち、動きを見せてもらいました。



(吉田玉翔さん)
「酒屋のお園という文楽の女形の代表的な人形。背丈は120~130cm。小柄な女性ほどではないが子どもぐらいの大きさ。重さは一番軽くて3kgくらい。大きい人形になるとかぶと、よろい、太刀などをつけて10kgくらいにになる。それが1つの舞台で1時間とかの演目になってくるとなかなか腕がしんどい」

普段の生活では触れる機会の少ない文楽の世界。今回の公演は初めて文楽に触れる人にも楽しんでもらいたいと話します。
(吉田玉翔さん)
「本公演とかだと1つの芝居が結構長かったりもするので、好きな人ももちろんいると思うが、やっぱり高知では見やすい出し物でやりたいなという思いがある。文楽は三番叟(さんばそう)といって10分くらい踊るものをやって、あとは落語とのコラボレーションで人形が人間らしく動くというのを見てもらいたいなと思う。最初の人というか初見の人の方が面白く見れるようなカジュアルエンターテインメントという形でやっているので、全然何の知識もいらないんじゃないですかね」
(吉田玉翔さん)
「『落楽パック』でございます。文楽と落語のコラボレーション、10月の8日が高知公演、10月の9日が私の地元の土佐清水でくろしおホール(土佐清水市市民文化会館)やります。みなさんこじゃんと来てください。楽しいですよ、たぶん」

吉田玉翔さんの公演「落楽(らくらく)パック」は、10月8日(日)高知市の県民文化ホール・グリーンで、10月9日(月)土佐清水市立市民文化会館で開かれます。チケットは前売り一般が3000円、当日が3500円です。詳しくは各会場にお問い合わせください。
