初入閣した宮下一郎農林水産大臣は就任会見で、福島第一原発の処理水放出に反対する中国が日本産水産物の輸入を禁止していることを踏まえて、「対策の実施に全力を尽くす」との考えを示しました。

東京電力・福島第一原発にたまる処理水の海洋放出をめぐっては、先月から、放出に反対する中国が日本の水産物の輸入を全面的に禁止していて、国内の水産事業者への影響が懸念されています。

宮下一郎 農林水産大臣
「科学的根拠に基づかない輸入規制に負けず、漁業者に寄り添いながら対策の実施に全力を尽くして参る」

宮下農林水産大臣は、きょうの就任会見でこのように述べ、「水産業者を断固として守る」と強調しました。

中国政府は7月から日本産水産物に放射性物質の全面的な検査を始めており、この影響で、7月の中国向けの水産物の輸出額は去年に比べ23%少ない77億円と大幅に減少しています。