タクシーやバスの運転手が不足している問題を受け、国交省が、外国人も運転手として働けるよう在留資格の「特定技能」に「自動車運送業」の追加を検討していることが分かりました。ただ、そこには“言葉の壁”という問題も指摘されています。いま何が起きているのか。解説します。

「二種免許」の学科試験は“日本語のみ”

小笠原亘キャスター:
外国人運転手が当たり前の時代になるかもしれません。

国土交通省が2023年度中をめどに、非常に労働力が少ない産業に限って即戦力として外国人労働者を認めるという在留資格の「特定技能」に「自動車運送業」の追加を検討しているという話です。

ただ、高いハードルとなるのが免許です。

タクシーやバスはお客さんを運ぶための二種免許を取得しなければいけないということで、これがどうハードルになっているのかを見ていきます。

まず、運転免許には「一種免許」「二種免許」「仮免許」があります。

「一種免許」は一般的なものですが、「二種免許」はタクシー、バス、ハイヤー、運転代行など、旅客の運送が目的の場合必要な免許です。バスの場合は大型自動車の二種免許となります。

学科試験は全部“日本語のみ”ということで、「一種免許」は東京都だと英語もあります。日本語と英語から選ぶことができるんですけれども、「二種免許」は日本語しかないというのが問題になっています。

東京では、「日の丸交通」が6年前から永住者らの外国人労働者を採用しています。アメリカ・中国・韓国・インド・スリランカ・ガーナ・タンザニアなど26か国、約80人の外国人運転手がいるということで、ホームページ見ると国旗が載っています。