「通信料が未払いで民事裁判になる」などといったウソのショートメッセージで、高知県幡多(はた)地域に住む60代女性が約50万円をだまし取られていたことが分かりました。

高知県警の調べによりますと今月4日、女性のスマートフォンに「ご利用料金につきましてお話したいことがある。050で始まる電話番号に連絡を」と記されたショートメッセージが届いたということです。その後、女性が表示された番号に電話をかけると、NTTのカスタマーセンターの職員を名乗る男に「データ通信料が未払いなので民事裁判になる。未払い料金と裁判費用など合わせて49万8200円を口座に振り込んでほしい。本日中に支払わなければ裁判になる。37万2600円は後日返金される」などと言われたということです。

女性は電話をつないだまま、量販店にあるATMで指定された口座に送金。49万8000円をだまし取られたということです。その日のうちに金融機関から連絡があり、不審に思った女性が警察に相談したことで事件が発覚しました。

高知県警によりますと、高知県内での特殊詐欺事件は今年これまでに22件発生していて、被害額は4891万8966円に上っています。22件のうち架空請求詐欺が14件、還付金詐欺が5件と大半を占めているということです。

高知県警は「最近、現金を直接渡さない手法の詐欺が増えている。身に覚えのない電話番号やメッセージにはすぐに反応せず、一度疑いの気持ちを持って周りに相談してほしい」と注意を呼びかけています。