経営危機に陥っている中国の不動産大手「碧桂園」が支払いの遅れていたドル建て社債の利息の支払いを完了しました。当面の債務不履行は回避した形ですが、経営の先行きは依然、不透明です。

こちらは天津で撮影された碧桂園の物件とされる映像。上の階から住民が紐のようなもので荷物を下ろしています。

中国国営テレビは5月末頃、天津の物件の建物にひびが入ったことなどから、住民らが避難したと伝えています。

碧桂園をめぐってはマンションの建設がストップし、部屋の購入者が抗議を行うなどトラブルが相次いでいるほか、先月の契約販売額は前年の同じ月より72.4%減少するなど業績が急激に悪化しています。

6月末時点の負債総額は日本円でおよそ27兆円で碧桂園は「デフォルト=債務不履行に陥る可能性もある」としてきましたが、ロイター通信によりますと、5日までにおよそ33億円のドル建て社債の利息を支払ったということです。

当面の債務不履行は回避しましたが、年末までには合わせて2500億円以上の国内社債の返済に直面するとされていて、資金繰りの見通しは依然、不透明です。