子どもたちに「放置艇による海ごみ問題を知ってもらおう」と、玉野海上保安部による海洋環境教室が行われました。

(海上保安官)
「誰に片づけてもらおうかと考える作業が入ってしまって、撤去が難しい状況になっている」

海上保安官が説明するのは、所有者が分からないため撤去が困難になっている放置艇です。自分たちが学ぶ中学校の近くでもたくさんの小舟が放置されていることを知り、生徒たちは驚きを隠せない様子でした。

(生徒)
「問題だと分かったから、ちゃんと撤去してほしい」
「自分ができることがあれば、積極的に取り組みたい」

岡山県では長年「放置艇問題」が課題となっていて、県内の放置艇は5788隻と、全国で2番目に多い数となっています。岡山県は、再来年度までに県内全域の沿岸部などを「禁止区域」とし、罰金や懲役刑などを適用するとしていて、さらに保管場所を今の約3倍に拡充する方針を示すなど、対策に本腰を入れつつあります。

油やマイクロプラスチックの流出が海洋汚染の一因にもなっていて、生徒たちは真剣な様子で身近な環境問題について学んでいました。

(玉野海上保安部警備救難課 橋本誠一郎課長)
「海の環境がどういうことで汚染されるのか知っていただくことによって、未来にわたって環境を守れるということに意義がある」

美しい瀬戸内海をどう守っていくのか。玉野海上保安部は、今後も海洋環境教室を開催していきたいとしています。