ジャニーズ事務所副社長・白波瀬傑氏は、古参幹部として長く要職に就いてきた。

ジャニー氏の性加害疑惑などをめぐる約20年前の週刊文春との裁判で、白波瀬氏は記事の内容を事実無根だと主張した。

今回の報告書でも当初、「噂は信じていなかった」としたが…

ジャニーズ事務所副社長 白波瀬傑氏(調査報告書より)
「ジャニー氏が世話になっていた人の子息がジャニー氏から性加害を受けたと最近被害申告したことを知り、ジャニー氏が性加害を行ったのは真実だろうと思うに至った」

村瀬健介キャスター「合宿所に少年を送り続けて、ジャニー氏との同宿を認め続けるというのは、任務を怠ったということにとどまらず、会社側が性加害を行う環境をつくる手助けをしたともいえるのでは?」

飛鳥井望氏「(事務所幹部は)2人の絶対的な権力者に対し、何か物申したり、あるいはそれを諫めたりというような行動は全くなかった。それが見て見ぬふりということだと思う」

「性欲を経費で落とす」性加害後に5万円渡し「これ領収書、書いて」

8月、ジャニーズ性加害問題当事者の会に加わった大島幸広さん(38)。

元ジャニーズJr. 大島幸広さん「これ13歳(の写真)ですね。この日の前の日も、全然やられてますからね。撮影の後もやられてますもんね」

芸能界に憧れ、中学2年生でジャニーズ事務所に入った大島さん。初めて母親とレッスン場に入ったその日に、ジャニー氏から自宅に泊まるよう誘われたという。

大島幸広さん「『youが大島君』という話をして、『明日も仕事あるからさ、泊まっちゃいなよ』って」

母親は帰され、そのままジャニー氏の自宅マンションに泊まることになった。

入所した初日にジャニー氏から性被害に遭ったという。

大島幸広さん「ベッドに行って『マッサージしてあげるよ』と。まさぐられて、手でされて」

その後も週2、3回はマンションに呼ばれ、性被害に遭っていたという。

退所するまでの2年間、被害は200回以上に及んだという。

大島幸広さん「やられるたびに『普通、大運動会なんか出られないからね』『今度youハワイ行こうか』と言われるし、辞めないように飴を与えてくる」

性被害に遭ったあと、ジャニー氏は決まって現金を渡してきたという。

再発防止特別チームの調査報告書でも、ヒアリングした元ジュニアたちから同様の証言があったことに触れている。

大島さんは5万円渡されたこともあったという。

大島幸広さん「『これ領収書、書いて』って渡されて、交通費って書いてあるんですよ。そこに金額と名前書いて。性欲を経費で落とすという、子どもながらすごいなと思った」

ジャニー氏に触られる夢「ワーッて起きる」「死ぬまでついて回る」

今回、特別チームは「ジャニー氏から性加害を受ければ優遇され、拒めば冷遇される」という被害者の心情につけ込んで行われた問題を指摘している。

大島幸広さん「呼ばれなくなるというのも怖いし、干されてる人たちも見てますし、『代わりはいくらでもいる』と言う。余計言えなくなるし、抵抗できない」

報告書の中で元ジュニアたちは、性被害に遭った後、仲間たちから「おめでとう」「通過儀礼だ」などと言われたと証言している。

実際、大島さんも。

大島幸広さん「『誰々より気に入られてるからソロもいけるんじゃないか』『我慢しろ、もったいない』それしか言わなかった」

そんな大島さんは、今も心に深い傷が残っている。

大島幸広さん「ジャニー氏に体を触られてる夢を見て、ワーッて起きる。今でも見ます、夢。これを消すことはできない。一生、死ぬまでついて回る」