9月に入っても県内は厳しい残暑に見舞われています。
この暑さで、酪農にも影響が出ています。
伊那市高遠町(たかとおまち)の小松牧場。
85頭の乳牛を飼育しています。
一日におよそ1500リットルを搾り、JAを通して全国に出荷しています。
しかし、この暑さで乳牛にも異変が…

小松牧場 小松正平(こまつ・しょうへい)さん:
「35度以上がけっこう続いて、牛もみんなバテて事故が出始めている。汗がかけない生き物なのでハアハアし始めてそうなると大変な状態」
体温が高く、暑さに弱い乳牛。

気温が30度を超えてくると、食欲が低下して乳の量が減少し、こちらの牧場でも10%ほど搾乳の量が減っています。
さらに、免疫力の低下などから病気になる牛も出てきています。
小松牧場 小松正平さん:
「血管を開いて血流を良くさせて代謝をよくして、体温を下げる薬」
牛への負担を減らすため、小松さんは、体温を低下させる薬を今年から導入。
乾燥させた牧草や飼料などと一緒に与えています。
ほかにも、牛舎に設置してある扇風機からハッカ入りのミストを噴射するなど、猛暑の影響を何とか抑えようと様々な対策を施しています。

小松牧場 小松正平さん:
「熱で倒れたという牛は一頭もいないので、まだいいのかなと思う。毎年異常気象と言われているので、どうなっていくかわからない。できる限りの予防だけはしていきたい」
飼料や電気代の高騰に苦しんできたところへ追い打ちをかけるような猛暑…。
酪農家にとって、先行きの見えない状況が続いています。














