今週の宮城県内のレギュラーガソリンの価格は、1リットル183円10銭で11週連続の値上がりとなりました。2008年8月に次ぐ過去2番目の高水準で価格の高騰が止まりません。

石油情報センターによりますと、28日時点の県内のレギュラーガソリンの平均小売価格は1リットル183円10銭で、先週から2円10銭高くなり、11週連続の値上げとなりました。最高値だった2008年8月4日の184円に次ぐ過去2番目の高水準です。

一方、全国の平均価格は1リットル185円60銭で15年ぶりに最高値を更新しました。

ドライバー:
「ちょっと異常ですよね。今年に入ってから特にですけど」
「最近高くてね、極力抑えるようにはしているんだけど、やっぱり走らなきゃいけないから、価格の高騰については痛手ですよね」

石油情報センターは「サウジアラビアやロシアなど産油国からの供給が減り、原油の輸入価格が上がっていることや、政府のガソリン補助金が削減されていることが要因」と分析しています。

政府は、補助金について10月以降も延長の方針を決めましたが、8月24日からは補助率が30%に引き下げられていて、来週も値上がりが見込まれ最高値に迫る勢いです。

専門家は、車社会の東北では特に、個人消費に与える影響が大きいと指摘します。

七十七リサーチ&コンサルティング 田口庸友首席エコノミスト:
「どうしても買い物や通勤・通学に車が必要な地域が多い。こういったところはガソリン価格が上がったからといって、使わないというわけにはいかない。これが家計を否応なく圧迫する。コロナが5類に移行して、様々なレジャーや観光にリベンジ消費をしたい家庭が多いかと思うが、いわゆる不要不急と言われていたものが節約の対象になる」

一向に安くなる兆しの見えないガソリン価格。地域経済に与える影響は深刻化しています。