9月1日は、10万人以上が犠牲となった関東大震災の発生から100年です。それに合わせ宮城県内の元軍人による現地での救援活動記録を記した資料の展示会が石巻市で開かれています。
展示会は、石巻市北村に住む佐々木慶一郎さんが自宅で開いているもので、関東大震災の被災地の写真や活動の記録など200点近くの資料が紹介されています。

こちらは、いまの大崎市の退役軍人でつくる組織、「在郷軍人会志田郡連合分会」の救援活動が記された「現認書」です。

分会長を務めた新澤順吉の孫の妻、新澤擁子さんが提供した資料のひとつで、発災から2週間後、志田郡から赴いた117人が、東京の田端などの駅で、荷物の積み降ろしや非常食の配給などのボランティアを担ったとされています。
また、いわゆる「デマ」に惑わされることなく活動に当たるべきという「心得」を記した資料も残っています。

資料を提供した新澤擁子さん:
「早い時期に大勢の皆さんを(東京の被災地に)連れていく、とても想像を超えること考えられない」

佐々木慶一郎さん:
「(現地で)非常に不安な時に流言飛語が飛びました。それに対して一層不安を掻き立てた。このような大震災にはつきものだろうが、それは冷静に判断する力が必要ではないか」

関東大震災は1923年9月1日に発生し、およそ10万5000人が死亡したとされています。展示会は9月3日まで開かれています。