■MLB メッツ 3-5 エンゼルス(日本時間27日、シティ・フィールド)

エンゼルス・大谷翔平(29)が敵地で行われたメッツ戦に「2番・指名打者」で先発出場。今季38度目のマルチヒット、日本時間6月8日以来の1試合2盗塁などで3打数2安打2四球1打点2盗塁で打率は.307となった。

試合はエンゼルス先発のC.シルセス(23)が4回に送球が頭部に直撃するアクシデントで降板した。この緊急事態に中継ぎ陣がリードを守り切り連勝、130試合を終えたエンゼルス(ア・リーグ西地区4位)は、63勝67敗で借金は4となった。


大谷の右ひじ靭帯損傷が発覚し、ニューヨークへ移動、エンゼルス。ネビン監督(52)は昨日26日(日本時間)の試合前には大谷の出場について「怪我が発覚した後も指名打者で出場したいと言いました。ファンの前、そしてグランドでチームメイト達とプレーする事を望んでいます。これが大谷選手の人柄だと思います」と指名打者で出場し続けることを話した。

ケガが分かっても試合に出続ける大谷は1回の第1打席、メッツ先発、C.カラスコ(36)と対戦。通算成績は4打数3安打1本塁打で打率は.750と相性は良い。1回の第1打席、チェンジアップを靭帯を損傷している右腕一本で上手く広いライトへ。完璧な当たりもポールのわずか左に逸れて特大のファウル。大谷も確認しながら歩き始めたが苦笑いを浮かべた。

そして、8球目のストレートを完璧に弾き返し、センターオーバーの2ベース。4試合連続安打をマークした。

2回の2死一塁で迎えた第2打席、内角低めのスライダーを上手く拾ってライト線への3ベース。今季38度目のマルチヒットをマークし、3ベースも今季8本目となり、両リーグ合わせてメジャートップタイに並んだ。

5回の第3打席はメッツ3人目、P.ビックフォード(28)から四球、敵地のファンから大ブーイングが起こった。それでも3番・デュルーリー(31)の打席で2塁へ盗塁し、今季18個目の盗塁に成功。すかさず3塁にも走り、今季19個目も成功、2年ぶりの20盗塁に王手をかけた。

7回の第4打席はメッツ5人目、左腕のA.コラレク(34)と対戦、サイドスローからの外角スライダーに腰が引けてしまいセンターフライに倒れた。

8回にはエンゼルス4人目、J.ソリアーノ(24)がメッツの4番、39本塁打のP.アロンゾ(28)の頭部付近に死球。両チームベンチ前に飛び出す不穏な雰囲気に。大谷もベンチ前に飛び出したが乱闘までには至らなかった。

5対3で迎えた9回、2死二塁で大谷の第5打席がまわってきたが申告敬遠。メッツファンの詰めかけた球場からは大ブーイングが鳴り響いた。エンゼルスが勝利を収めた瞬間、大谷もベンチを飛び出し、チームメイトを迎えた時には左手でハイタッチ。靭帯を損傷している右手は下げたままだった。