8月17日に富山市で起きた死亡ひき逃げ事件で、県警は50人態勢の捜査本部を継続し、逃げた車の行方を追っていますが、容疑者の特定に至っていません。富山県警の石井敬千本部長は25日の定例会見で「この事件にもし思い当たることがある人がいれば、警察に出頭していただきたい」と犯人に呼びかけました。

この事件は8月17日の午後11時ごろ、富山市婦中町響の杜の市道で、実家に帰省していた金沢市の大学2年生山田翔向さん(19)が車にはねられ死亡したものです。死因は多発性骨折による外傷性ショックと気道内に血液が入ったことによる窒息とみられます。捜査関係者によりますと、遺体は顔の損傷が激しいことや、体にタイヤでひかれた痕がないことなどから山田さんが道路にあおむけに倒れた状態で、車にはねられたと可能性があるということです。警察は死亡ひき逃げ事件として捜査本部を立ち上げ、約50人態勢で現場周辺の聞き込みや、事件が起こった時間帯の検問を続けているほか、収集したドライブレコーダー映像や付近の防犯カメラの解析を進めています。しかし、現場から逃走した車の特定には至っておらず、犯人の逮捕につながっていません

25日に行われた富山県警の定例記者会見で石井敬千本部長は「必要な捜査態勢を確保して必要な捜査を進め、1日も早く被疑者を特定して検挙したい」と述べたうえで「引き続き、ささいな情報でも事件につながるような情報の提供をよろしくお願いします」と述べ、犯人に、こう呼びかけました。

富山県警・石井敬千本部長:「この事件にもし思い当たることがある人がいて、ご遺族の無念を思うなら警察に出頭していただきたい」

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