使われている建物は、10年ほど前に廃業した旅館「福寿苑」。廃業後そのまま放置され、廃墟と化しています。
そう、本物の廃墟をそのままお化け屋敷にしてしまったんです。

TUGIHAGI 松浦聡子代表
「吉岡温泉の中で一番顔になる場所にある建物だったので、そこがまったく使われてないというのはすごいもったいないと思ったんです。」

吉岡温泉で日帰り入浴ができる施設「一ノ湯」の館長をつとめる松浦聡子さん。
今年6月に、住民有志と共にまちづくりを推進する合同会社「TUGIHAGI」を立ち上げました。

少子高齢化に伴う人口減少で、街の空洞化が進む吉岡温泉。
そんな地域を盛り上げるため、今回、実証実験としてこのお化け屋敷を運営することになりました。

TUGIHAGI 松浦聡子代表
「1000年以上続く温泉ですので、そういったものを後世に引き継いでいきたいという思いのもとでさせてもらっています。」

このお化け屋敷、「旅館内で大量殺りく事件が起きた」という設定で、参加者は警備員に扮し、館内を巡回していくというもの。

実際に、記者も体験してみます。

安松裕一 記者
「昔の旅館のそのままが残っています。それがすごくリアルで、恐怖感をあおりますね。」

おそるおそる進む安松記者。
道中、お化け屋敷のしかけに何度も驚かされます。

安松裕一 記者
「おーびっくりした!こわい!めちゃめちゃこわい!」

戻ってくると、冷や汗まみれになっていました。

また、このお化け屋敷では、チェックポイントで集めたキーワードで謎解きをして、正解すると吉岡温泉で使える割引券などがもらえます。
お化け屋敷でかいた冷や汗を、温泉で流して帰る、という流れを作るのも狙いの1つなんだとか。

TUGIHAGI 松浦聡子代表
「旅館とアクティビティ、両方をセットで販売できる形で、たくさんの観光客に来て頂けるようになればいいなと思っています。」

廃墟だった建物が、にぎわいの起爆剤に。
「デストピア吉岡 フクジュエン」は、9月30日(土)までの金・土・日・祝日にオープン。事前予約も受け付けているということです。
厳しい暑さが続く中、背筋が凍る体験をしてみてはいかがでしょうか?