台風9号&台風10号発生 気象庁&海外の進路予想は
日本の南の海上では雲のまとまりがにぎやかになっています。24日午後には台風9号が、続いて25日未明には台風10号が発生しました。さらに、2つの台風の間には気になる雲のまとまりも確認できます。今後、日本に接近する可能性はあるのでしょうか。気象庁や海外予報機関のデータを参考にみていきます。
台風9号 気象庁

フィリピンの東でほとんど停滞している台風9号は、このあとゆっくりと南下しながら発達して暴風域を伴うようになり、27日には「非常に強い」勢力になる見込みです。その後は北上に転じるとみられています。
ただ、5日先までの予報円が重なっているのをみてもわかるように、しばらくはフィリピン周辺の同じような海域に位置する予想です。これは現在の気圧配置が台風を大きく動かすような要素がないためです。
台風9号 アメリカ海軍

気象庁の進路予想と同じような傾向です。いったん南下して、その後北上しますが、全体としてはフィリピン周辺の同じような海域に位置しています。
最大風速の予想をみてもわかるように、アメリカ海軍も台風9号はこれから発達すると予想しています。28日以降はかなり強い勢力になるとみられます。
では、5日先までの進路予想の “その先”は、どこへ向かう可能性があるのでしょうか。海外の予報機関のデータを参考に見ていきます。
台風9号 5日より先はどこへ向かう?
気象庁の進路予想で示される予報円は「その時刻に台風の中心が入る確率が70%」を意味しています。予報円の大きさは進路予想のブレ幅を表します。
台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行っています。数値予報で計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。
気象庁は台風の進路予想についてアンサンブル予報の結果は公表していません。そこで、一般にも公開されている海外の予報機関の結果を参考にみていきます。
台風9号 ヨーロッパ中期予報センター

ヨーロッパ中期予報センターが公開している10日先(240時間先)までのアンサンブル予想結果です。
これをみるとフィリピンの周辺海上に位置した後にどこへ向かうのかはバラツキが非常に大きいことがわかります。北へ向かうのか、西へ向かうのか、東なのか、現時点では定まっていない状況です。
台風9号 アメリカ海洋大気庁

アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予想結果(240時間先)も非常にバラツキが大きいことがわかります。
続いては、台風10号、さらにその次の台風になるかもしれない雲のまとまりについても見ていきましょう。