■第106回日本選手権・3日目(11日 大阪・ヤンマースタジアム長居)

7月の世界陸上オレゴンの代表選考を兼ねた日本選手権は大会3日目が行われ、男子110mH準決勝で、日本記録を持つ泉谷駿介(22・住友電工)が、13秒29の全体1位で決勝進出を決めた。すでに参加標準記録(13秒32)を突破している泉谷は、最終日12日の決勝で3位以内に入れば、世界陸上代表に内定する。

泉谷は順天堂大4年だった昨年の日本選手権で、現在自身が持つ日本記録の13秒06を叩き出し初優勝。当時の日本記録(13秒16)保持者の金井大旺を寄せ付けず、日本人初の13秒0台をマークし、衝撃を与えた。

だが今季は、故障のため屋外では織田記念(4月29日)の出場のみ。3月のレースでハードルに激突し、リード脚の左足首三角靱帯を捻挫してしまった。織田記念前日の会見では「違和感がある程度。走れている」と話したが、翌日の予選を1位通過した後に決勝を棄権。その後のゴールデングランプリなども欠場した。

この日、4月以来の復帰となった予選では13秒40でゴールし、組1位の全体2位で通過。準決勝では出だしからスピードに乗り、中盤あたりから先頭に出て、13秒29の好タイムをマークした。

一方、泉谷の後輩で、5月のゴールデングランプリで優勝した村竹ラシッド(20・順大3年)は、予選1組を13秒27の自己ベスト、日本歴代4位のタイムで通過し、世界陸上の参加標準記録を突破した。準決勝は13秒50の組2位で通過し、泉谷と同様、12日の決勝で3位以内に入れば世界陸上代表に内定する。