北朝鮮が「軍事偵察衛星」の開発を急ぐ背景には何があるのでしょうか。北朝鮮情勢に詳しい慶応大学の礒崎教授は、金正恩政権の“焦り”を見て取ることができると分析しています。
慶応大学 礒崎敦仁 教授
「彼らは長期的な戦略を持って時間をかけてでも軍事力の強化を図る。その一環として、軍事偵察衛星というものがある。自ら軍事偵察衛星を開発し、それが複数できれば、韓国の米軍基地の動向などが探れるんではないか、そういう思いを強くしてきた」
磯崎教授は、「軍事偵察衛星」について「ミサイルなどを正確に相手に打ち込むための“目”」となるものと指摘、衛星の開発は「韓国やアメリカの軍事動向を、探るため」と分析しました。一方で、「実用的なものにするためには複数の衛星を打ち上げないといけない」と指摘し、北朝鮮側もそれを理解しているだろうと話しました。
慶応大学 礒崎敦仁 教授
「早く開発して、早く打ち上げろというふうに命令が出ている以上、急がざるを得なかったと。それが結果的に2回連続の失敗になってしまったのではないかということです。次は何としても成功に繋げたいという思いは、当然、さらに強くするものと思います」
北朝鮮は、次回の打ち上げを「10月」と区切って予告していますが、礒崎氏はこれについて、「北朝鮮側が焦っている」ことの現れだと指摘しました。
慶応大学 礒崎敦仁 教授
「(これまでは)“できる限り早い時期”とか、“最短の期日で”という言い回しだったんですが、今回は初めて10月という具体的な目標を定めているわけですから、目標ありきなんですよね。そこに果たして技術の改良が間に合うかどうか、ということになる」
また、こうした焦りの背景には軍事的な目的だけでなく、国内の情勢もあるのではないかとみています。
慶応大学 礒崎敦仁 教授
「うまくいけば、初めてのものですから、国威発揚にとっても象徴的な動きになるわけですけども、それがうまくいかない。そしてコロナ禍で3年以上、経済は停滞している。こういった焦りも金正恩政権にあるように思います」
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