中国の習近平国家主席は23日、南アフリカで開かれているBRICS=新興5か国の首脳会議で「多くの発展途上国が協力メカニズムに参加申請していることをうれしく思う」と演説し、BRICSの拡大を歓迎する姿勢を強調しました。

習近平主席は演説で、対立するアメリカを念頭に「経済の切り離し=いわゆるデカップリングとサプライチェーンの切断、経済的圧力に反対すべきだ」と主張。「現在、冷戦意識は根強く、地政学的状況は厳しい」「他国の利益を犠牲にしてまで絶対的な安全保障を求めることは結果的に自らを傷つけることになる」とも指摘し、アメリカを中心とした枠組みをけん制したものとみられます。

また、「多くの発展途上国がBRICS協力メカニズムへの参加を申請していることをうれしく思う」としてBRICSの拡大を歓迎しました。中国としては、発展途上国を取り込むことで国際社会におけるBRICSの存在感を高め、アメリカやヨーロッパに対抗する狙いとみられます。

ウクライナ問題をめぐり、習氏は「最も緊急の課題は交渉を促進、戦争の鎮静化を促し和平を実現することだ」として、ウクライナへの兵器供与を続ける西側を批判しています。

一方、オンラインで演説したロシアのプーチン大統領は「世界の覇権を維持したい一部の国の願望がウクライナでの深刻な危機を引き起こした」と語り、ウクライナ侵攻の責任は欧米側にあると一方的に主張。中国や南アフリカなどはウクライナとの和平案を示していますが、「平和的手段を通じて公正な解決を目指すBRICSの仲間たちに感謝する」としたものの、具体的には触れませんでした。

そして、プーチン氏はロシアが来年、BRICSの議長国を務めるとして、次回の首脳会議は来年10月にロシア中部カザンで開催したいと表明。そのうえで「ロシアが議長国である間にBRICSの役割と権威をさらに強めていく」とし、欧米への対抗軸としてのBRICSの強化を目指す姿勢を強調しました。