■第106回日本選手権・2日目(10日 大阪・ヤンマースタジアム長居)

7月の世界陸上オレゴンの日本代表選考を兼ねた日本選手権は大会2日目が行われ、女子1500m決勝で田中希実(22・豊田自動織機)が3連覇を果たした。田中はすでに世界陸上の参加標準記録(4分04秒20)を突破していたため、同種目で自身初の世界陸上代表に内定した。

前日の予選では4分15秒19のタイムで1位通過。予選のレース後「コンディションは悪くないので、あとは気持ちだけです」と語った田中は、いつもとは違うレース展開となった。出だしで先頭には立たずに集団の中で様子を伺った。残り2周で集団から外れ、3番手につけ、残り1周手前で抜け出した。ラストは持ち味のスパートを見せ、4分11秒83でフィニッシュした。

2位は後藤夢(22・豊田自動織機)の4分15秒65、3位は道下美槻(立教大)の4分16秒55、東京五輪代表の卜部蘭(26・積水化学)は4分17秒77で8位だった。

今大会、田中は800m、1500m、5000mの3種目にエントリー。まずは1500mで世界陸上代表に内定し、11日からの800m、5000mでも代表入りを目指す。

大会3日目の11日は800m予選、最終日の12日は800mと5000mの決勝が予定されている。最終日の800mと5000mの間隔は約70分しかなく、田中はこの超ハードなスケジュールの中、偉業に挑む。田中は5000mでも、すでに参加標準記録を突破しているため、決勝で3位以内に入れば代表に内定する。