ガストの大人気ハンバーグが生まれたのは、意外な料理がヒントに!?モスのライスバーガーは日本の危機を救っていた!?チェーン店のあの看板メニュー、驚きの誕生秘話です。

■ガストで大ヒット「チーズINハンバーグ」 安定生産のカギは“中華まん”

都内だけでも193店舗、全国に1323と日本一の店舗数を誇る、ファミリーレストラン「ガスト」。その看板メニューがハンバーグステーキ。肉汁たっぷり、ふっくらジューシーで598円とリーズナブル。中でも一番人気のハンバーグが、チーズINハンバーグ699円。


累計1億7000万食販売した、ガストを代表する看板メニュー、チーズINハンバーグがここまで大ヒットしたのには、あるワケが・・・それは、あの中華料理をヒントにして作ったから。

チーズINハンバーグが登場したのは、今から15年前。「チーズを入れたハンバーグ」を全国で売り出そうという発想は良かったのですが、大きな壁がー

ガストメニュー開発責任者 樋上悦也さん
「ガストは1000店規模で全国販売するとなると、課題が山積み。なかなか難しかった」

当時ガストは全国で1000店舗以上。ハンバーグ1個1個に手作業でチーズを入れ、同じクオリティーをキープするのは容易ではありません。そこで目を付けたのが中華まんなどを作る製造機。同じグループのバーミヤンで使っていた機械を応用することを思いついたのです。


樋上さん
「バーミヤンで中華まんを作っていた機械があって、それを使えば、中にチーズ、外側にハンバーグのパテ。チーズINハンバーグが出来るんじゃないかという風に考えました」


中華まんの作り方を利用してガストの看板メニュー“チーズINハンバーグ”が誕生。美味しさも安定し、製造コストも抑えられたことで低価格が実現。大ヒットに繋がったのです。

■35年愛され続けるモスの「ライスバーガー」 その背景に日本政府の要請?

日本発祥のハンバーガーチェーン店、モスバーガー。

ご存じの通り、モスの看板メニューは「ライスバーガー」。甘辛い牛肉とレタスの相性バツグンの焼肉バーガーや、ごま油の香り漂う塩だれをかけたかき揚げバーガーなど、1987年の販売開始以来、およそ50種類も登場しています。


“パンの代わりにごはんで具を挟む”このアイデアには、日本のある歴史が関係しているといいます。

モスフードサービス商品開発部 濱崎真一郎部長
「当時の農林水産省から外食産業の団体に『コメを沢山消費するメニューを作ってくれ』と要請があったのがキッカケです」

1980年代、日本人の米離れが進み、大量のお米が余っていました。その対策として、国が外食産業にお米を使ったメニュー開発を呼びかけ、モスバーガーが応じたといいます。そこで参考にしたのが・・・

濱崎さん
「お米を使ったメニュー、日本人は何が好きなのか、改めて原点に返りました。そこで参考にしたのが“天むす”です」


ごはんで天ぷらを包んだ“天むす”。そう、お米で具材を挟めばいい。こうして作られたライスバーガーは、ライバルにはないオリジナリティーがウケ、看板商品に。日本人に愛され続け、ロングセラーとなりました。