この一帯は、開発を制限する市街化調整区域に指定されていて、松山市は運用基準で開発の上限を土地の面積で3000平方メートルと定めています。
6年前に建てられたビッグモーター平井店。開発許可の申請は、ビッグモーターと関連会社のビッグアセット、ビーエムホールディングスの計3社から行われていました。松山市によりますと、この3社はそれぞれ、自動車小売店舗、自動車整備工場、自動車修理工場として、上限ぎりぎりの面積で開発許可を申請。市は、それぞれが独立した別の施設だと判断し、開発を許可したということです。

許可申請の際に市に提出された図面では、3つの施設はそれぞれ入り口が設けられ、敷地の境界にはフェンスを設置。その上で、幅1.5メートル程度の避難通路を作ることが記されています。

しかし、施設の状況を調べると「避難通路」は車が通れる幅に広げられ、従業員が歩いて行き来する姿も確認されました。
さらに、自動車整備工場の入り口は展示車両でふさがれ、横の施設を通らなければ中に入ることができません。

施設が完成した際に行われた登記の記録では、自動車小売店舗が主たる建物、2つの工場などが附属の建物とされ、全て所有者はビッグモーターになっています。土地家屋調査士は、オープン当初から1つの施設として使用されていたのではないかと指摘します。
土地家屋調査士
「1つの建物ということになると、全体を1つの建物で使ってますよっていう証明になる。登記した時点で明らかなウソの開発許可になる。明かな違法違法都市計画法違反っていう形にはなりますよね。結局規模が大きい方が車両もたくさん置けて、お客さんにも強いインパクトがある。競争社会の中で平等になってないと思う」