「県産牛乳を飲んでほしい」
餌代の高騰や円安による原材料価格の上昇、消費の低迷などに苦しむ新潟県内の酪農家らが21日に集会を開き、県産牛乳の消費拡大を訴えました。
新潟県内の酪農家と乳製品を製造する乳業者、そしてスーパーなどの販売者の3者が集まった緊急特別集会では、酪農業の厳しい状況が報告されました。
【新潟県酪農業協同組合連合会 藤田毅 代表理事会長】
「過去、幾多の試練が有りましたが、今回の状況は比べることができないほど深刻で、廃業に歯止めがかからない状況」
ロシアのウクライナ侵攻による飼料価格の高騰や、円安による原材料費の高騰などで経営が圧迫され、新潟県内ではおととしの4月以降29件の酪農家が廃業しています。
さらに、新型ウイルス禍の巣ごもり需要が終わって家庭用の牛乳の需要が減ったことに加え、2022年8月と11月には値上げもあり、2023年度の新潟県内の生乳生産量は前年度に比べ9%ほど減っている一方、北陸地方の生産者乳価は8月から1kgあたり10円値上げされていて、消費の減少に拍車をかける恐れがあるということです。

集会では、県産牛乳の消費を引き続き呼び掛けるほか、県産の稲わらなどを餌にする飼料の“地産地消”で生産コストを下げる取り組みなどが確認されました。
【新潟県酪農業協同組合連合会 藤田毅 代表理事会長】
「非常に厳しい酪農情勢の中で2回の値上げ。消費者から理解できるのかどうか…」
また連日の猛暑の影響で生乳の生産量が減少していることから、県酪連では「猛暑対策」も進めていくとしています。