東京電力・福島第一原発の処理水を海洋に放出する方針をめぐり、岸田総理はきょう午後、全漁連会長と面会し、理解を求めることにしています。

岸田総理はきのう、福島第一原発を訪問し、海洋放出の関連設備を視察したほか、東京電力幹部と意見交換しました。

岸田総理が、「風評による被害等が発生した場合には、適切に賠償していただかなければならない」と求めたのに対し、東京電力の小早川社長は、社長直轄のプロジェクトチームを速やかに立ち上げるなど、風評被害への対応や賠償に向けて体制を強化すると説明しました。

岸田総理(きのう)
「ALPS処理水の海洋放出は、廃炉と福島の復興を進めていくために、決して先送りができない課題であると申し上げております」

岸田総理はきょう午後、総理官邸で全漁連の坂本会長らと面会することにしていて、その結果を踏まえた上で近く関係閣僚会議を開き、放出時期を正式に決める意向です。

政府は、福島で底引き網漁が解禁される来月を避け、今月中に放出を開始する方向で調整を進めています。