オウム真理教による坂本堤弁護士一家殺害事件からことしで34年がたちます。18日に妻・都子(さとこ)さんの遺体が見つかった富山・魚津市に友人らが慰霊に訪れ、生前愛していたというクラシック音楽を演奏しました。

20年以上続くこの追悼の集いは新型コロナの影響で4年ぶりに開かれ、坂本さん夫婦の友人や支援団体の関係者など20人ほどが集まりました。

坂本さんが生前大好きだったと話すクラシック音楽を友人のバイオリニスト・松本克己さんが演奏する中、参列者は慰霊碑の前に花を手向けました。

1989年に起きた坂本弁護士一家殺害事件。オウム真理教が、訴訟を起こす準備をしていた坂本堤弁護士と妻・都子さん、そして長男龍彦ちゃんを殺害したものです。

家族3人の遺体はばらばらな場所に埋められ、都子さんの遺体は魚津市僧ヶ岳の山中に埋められていました。

事件発生からことしで34年が経過。一連のオウム裁判も終結し国民の関心が薄れゆく中、都子さんの大学時代の親友、逸見登久恵さんは埼玉から8年ぶりに訪れました。目的は事件の風化を防ぐためです。

逸見登久恵さん:「この事件を悼んでくださる皆さんの気持ちでとても癒されます。それは都子さんのご両親も同じだと思います。本当に皆様、長い間慰霊、弔っていただいて本当にありがとうございます」