山口県上関町では、原発で出た使用済みの核燃料を一時的に保管する中間貯蔵施設の建設に向けた調査について、議員の意見を聞く町議会の臨時議会が、8月18日午前9時に開会しました。
午前8時半頃、役場前に到着した西哲夫町長の車を計画に反対する人たちが取り囲み、町長が車から降りられない事態になりました。
およそ20分間、身動きできなくなっていましたが、警察が反対の住民らを排除するなどして午前9時前に町長は議場に入り、予定通りの開会となりました。
西町長は冒頭、人口減少や財源確保について町の将来への懸念を示し、「調査についての意見を聞くもので、中間貯蔵施設の是非を聞くものではない。具体的な計画が示されたところで、住民に丁寧に説明を尽くす」と述べました。そのうえで、自身の考えとして調査を受け入れたい意向を示しました。議員の意見を聞いた上で、総合的に判断するとしています。
調査は中国電力が提案したものです。上関町では人口減少や高齢化、産業の衰退などが進み、財源確保が必要となる中、西哲夫町長がことし2月に要望した地域振興策への回答として提案されました。
きょうの臨時議会では、質疑や議決のない行政報告として取り上げられます。
複数の関係者によりますと、町議10人のうち半数以上がこの施設について推進の立場で、議員の意見を聞いた上で、西町長は議会終了後、中国電力に調査容認の考えを伝える見通しです。














