東日本大震災の発生から13度目の盆を迎え、300人以上が犠牲となった宮城県東松島市の大曲浜地区では、慰霊祭が16日、営まれました。

大曲浜地区の墓地で営まれた慰霊祭には、遺族らおよそ30人が参列しました。読経の後、住民の代表が震災の経験を読みあげ教訓を共有しました。

大曲浜区委員会 三浦正信委員長:
「大津波の来襲の情景が脳裏に焼き付いております。揺れたら逃げるがかけがえのない大切な命を守る行動であると思います」

漁業が盛んで、「漁師の浜」と言われた大曲浜地区。震災では高さおよそ6メートルの津波がまちのほとんどを飲み込み、316人が死亡しました。

家族5人を亡くした人:
「(犠牲となったのは)両親と妻、長男、3女の5人。一生、ずっと忘れることができないので、生かされたものが供養をしていかなければならないと思って手を合わせていた」

参列した人たちは、慰霊碑に向かって静かに手合わせていました。慰霊祭は、地元住民でつくる互助組織などが、水難事故の犠牲者の供養を目的に毎年行っていて、震災後は、津波の犠牲者の追悼を兼ねて執り行っています。