7月の世界陸上オレゴンの日本代表選考を兼ねた日本選手権が9日、大阪・ヤンマースタジアム長居で開幕した。1日目のこの日、女子1500m予選が行われ、この種目で日本記録を持つ田中希実(22・豊田自動織機)が予選1組に登場、4分15秒19の1着で10日の決勝進出を決めた。

前日会見では「1500mが一番世界陸上に近いところにいるので、3位以内を確実に目指していきたいです」と強い思いを明かしていた田中。

田中はスタートから飛び出して先頭に立つと、最初の400mを1分7秒で通過。2周目は1 分12秒で刻み、2位集団との差を広げた。残り300mから後続に詰められるも、最後まで先頭を譲らず、ゴール手前で突き放し1着でゴール。タイムは4分15秒19だった。

田中は今大会800m、1500m、5000mの3種目にエントリー。1500mと5000mはすでに世界陸上オレゴンの参加標準記録を突破しているため、決勝で3位以内に入れば世界陸上代表に内定する。

田中とともに東京五輪の代表で、参加標準記録の突破を狙う卜部蘭(26・積水化学)は予選2組に出場、序盤は集団の中でレースをうかがい、最終コーナーでスパート。4分16秒93の2着で決勝へ進んだ。1着は田中とチームメイトの後藤夢(22・豊田自動織機)で4分16秒78だった。