バレーボール女子日本代表が12日、佐賀県のSAGAアリーナで「VOLLEYBALL FES -Super Games SAGA-」に参加。先月のネーションズリーグ後、ファンの前で初の公イベントとなり紅白戦などを行い、選手達は楽しい時間をおくった。
試合は変則3セットマッチで行われ、キャプテンの古賀紗理那(27)と石川真佑(23)が紅白のチームに分かれ白熱したプレーでつめかけた多くのファンを喜ばせた。
〈チームレッド(紅組)〉
古賀、林琴奈(23)、関菜々巳(24)、井上愛里沙(28)、山田二千華(23)、目黒優佳(27)、宮部藍梨(25)、宮部愛芽世(21)
〈チームホワイト(白組)〉
石川、福留慧美(25)、渡邊彩(32)、田中瑞稀(27)、入澤まい(24)、柴田真果(29)、松井珠己(25)、西村弥菜美(23)、和田由紀子(21)
紅白戦試合開始直後、まず魅せたのは白組の石川。切れのあるアタックで先制し、会場は大盛り上がり。その後も、キャプテン・古賀のスパイク、セッター・関のツーアタック、井上のサービスエースなど代表選手たちの迫力あるプレーに会場のボルテージは最高潮となった。紅白戦とは思えないほど選手たちも熱の入ったプレーを披露し、長いラリーが続くと観客からも思わず「おぉ~!」という声が漏れた。
第1セットからデュースにもつれる大激戦の結果、25-27で白組が先取。
第2セットでは紅組のミドルブロッカー・宮部藍が相手のスパイクをブロックでシャットアウトするなど持ち前の高さを活かし存在感を発揮した。また、今回A代表に召集された妹・宮部愛もリリーフサーバーとして途中出場。昨年の世界バレーからおよそ1年ぶりの姉妹共演も実現した。最後は古賀がサービスエースを決め、25-21で紅組が第2セットを奪取。ゲームカウントを1-1とし、勝敗は最終セットへと持ち越された。
最終セットは最後まで2点以上差が開かないという、両者譲らぬ点の取り合いに。白組の石川が豪快なアタックを決めると、対する紅組の林が鋭角なスパイクを打ち込み、すぐさま取り返す。白組の田中は最終セットだけでアタックを4本決め、ネーションズリーグで代表デビューを果たした和田もスパイクを決めるなど、新戦力も順調な仕上がりを見せた。
紅組の古賀がブロックにアタックにと終盤で5得点の活躍を見せ会場を沸かせるも、接戦の末、最終セットを取ったのは白組。ゲームカウント2-1で白組が勝利した。日本代表選手同士の熱戦に会場は大きな拍手で包まれた。
試合終了後、石川は「9月のパリ五輪予選で切符を獲得できるようチームで1つになって頑張っていきたい」とファンの前で出場権獲得を誓った。古賀もSAGAアリーナに集まったファンに向け、「佐賀の会場でたくさんのお客さんが入った状態でプレーできて、感謝しています。9月のパリ五輪予選でもたくさんの人に会場に来ていただいて私たちの背中を押して欲しい」と日本代表への更なる熱い応援を呼びかけた。
【紅白戦結果】
チームレッド 1(25-27、21-27、13-15)2 チームホワイト
紅白戦の前には、佐賀の小学生バレーボールキッズとのバレーボール教室が行われ
日本代表からは古賀・石川・林、久光スプリングスからは栄絵里香(32)・大竹里歩(29)・万代真奈美(25)が参加し、集まった30人の小学生にパスやレシーブ、アタックの基本を教えるなど、約1時間に渡っての交流が行われた。
熊本出身の古賀は「九州の小学生はしっかりプレーするイメージ、これからもバレーを続ける子には更に強くなって欲しい。個人が考えながらプレーすることが大事、日々の練習で頭を使いながらプレーして欲しい」と小学生へエールを送った。
その後、行われた「久光スプリングスVOLLEYBALL FES」では元日本代表の迫田さおり(35)・狩野舞子(35)・新鍋理沙(33)に加え、昨季限りで久光スプリングスを引退し、先日結婚を発表した石井優希(32)も登場し、ファンからは大歓声があがった。
久光の選手を加え2チームに分かれ、バレーにちなんだ3本勝負を行い、元日本代表メンバーも現役さながらのプレーを披露し、会場を更に盛り上げた。