欧米モデルも近畿・東海方面へ進む予想が多数

気象庁の進路予想で示される予報円は「その時間に台風の中心が入る確率が70%の円」です。気象庁の予想では、本州への直撃が予想される段階での予報円がだいぶ小さくなりました。そのあたりの理由を海外予報機関の予想データなども参考にみていきます。

台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行っています。数値予報で計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

ヨーロッパ中期予報センター(11日午後9時予想)

ヨーロッパモデルのアンサンブル予想結果(246時間先まで)を見ると、個別の予想結果である一つ一つのラインが近畿地方を中心に多くなっています。一方で、関東地方に進む可能性を示すデータはほとんどなくなっています。予報円が小さくなってきたのはこれまでよりは予想のブレ幅が少し小さくなってきのが反映されています。

アメリカ海洋大気庁(11日午後9時予想)

アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予報(240時間先まで)も進路予想のバラツキは大きいですが、大まかな傾向はヨーロッパモデルと変わりません。

気象庁や海外の予想をみると、台風7号は近畿地方または東海地方を直撃する可能性が高まってきました。お盆の時期に強い勢力で上陸・縦断して日本海へ抜ける見込みです。

大雨や暴風など大荒れの天気が予想されるほか、お盆休みと重なるため交通機関にも大きな影響が出るおそれがあります。今後の最新情報に注意して安全第一で柔軟な対応をお願いします。