台風6号“災害級”の大雨 避難のタイミングは

山本恵里伽キャスター:
ここからは災害担当の福島隆史TBS解説委員にお話を伺っていきます。大雨災害の危険度が高まっていますが、私達はどんな情報に注意しなければいけないでしょうか。

福島隆史 TBS解説員(災害担当):
まず警戒レベルを見てください。レベルが高いほど、危険度が増しているということを意味します。
ここで注目したいのは、▼市町村が住民に対して出す「避難情報」、そして、▼気象庁など国が出す「防災気象情報」です。

避難情報:避難行動を示す情報
防災気象情報:どうしてこの避難行動が必要なのかという状況を示す情報

山本キャスター:
「2種類の情報がある」ということをまず念頭に置かなければいけない。ただ、私達はどのタイミングで避難しなければいけないのでしょう。

福島 解説員:
何かと一番危険度が高いレベル5に目が行きがちですが、あえてここで注目いただきたいのは「レベル4」なんです。

レベル5は「災害が起きていても不思議ではないような状況」。この段階での避難というのは安全にできる保証が、何らありません。ですから、レベル4のうちに避難を開始して、レベル5にならないうちに避難を完了する、ということが望ましいということになるわけです。

そういう意味では、レベル3とレベル4は連続性があるんですけれども、レベル4とレベル5は、かけ離れていると考えた方がいいかもしれません。

山本キャスター:
このレベル4の「避難指示」が夜の時間帯に出た場合、避難しないといけないんでしょうか。

福島 解説員:
「暗いうちに家の外に出て避難をする」という行動自体がかなりのリスクを伴いますから、なかなかおすすめできません。しかも寝ている間に、とっさに安全行動を起こすってなかなか難しいですから、今いる建物内や自宅内の最も安全と思われる場所、“浸水を免れそうな高い場所”や“崖の反対側”で一夜を過ごすというのが望ましいと思います。

とはいえ、危険が本当に差し迫っていたら、自治体は躊躇なく避難指示を出す可能性がありますので、状況によっては立ち退き避難をせざるを得ない場面もあるかもしれません。

山本キャスター:
「自分の身にどんな危険が差し迫っているか」をまずしっかりと把握して判断をしなければいけないということですね。