きのうから台湾を訪問している自民党の麻生副総裁。軍事的圧力を強める中国を念頭に「戦う覚悟」という強い言葉を使って危機感をあらわにしました。
蔡英文総統と会談を行っている自民党の麻生副総裁。今回の訪問は台湾政府からの招待を受けたもので、自民党によると、党のNO.2である副総裁が訪問するのは、日本が台湾と断交した1972年以降初めてです。
きょう午前、台湾の国際フォーラムで講演した麻生氏。訴えたのは、軍事的圧力を強める中国を念頭に置いた発言でした。
自民党 麻生太郎 副総裁
「我々にとって最も大事なことは、『台湾海峡を含むこの地域で、戦争を起こさせないこと』です。今ほど日本、台湾、アメリカをはじめとした有志国に、強い抑止力を機能させる覚悟が求められているというように思っております。こんな時代はないのではないか。戦う覚悟です」
以前から台湾海峡での戦争、いわゆる「台湾有事」が始まった場合、「日本でも戦争が起きる可能性は十分に考えられる」との見解を示していた麻生氏。
防衛力を持つだけでなく、それを使うという明確な意思を相手に伝えることが抑止力になると強調しました。
自民党内では、去年12月に萩生田政調会長や世耕参院幹事長など幹部が相次いで台湾を訪問しています。そうしたなか、今回、党ではこれまでで最も高い立場の麻生氏が訪れたことについて自民党関係者は。
自民党関係者
「麻生氏が台湾に行くこと自体が、抑止力として中国に対するメッセージとなる」
しかし、こうした動きに中国側は反発しています。麻生氏の台湾訪問について、中国外務省の報道官は書面で次のように回答しました。
中国報道官
「断固反対し、強く非難する。厳正な申し入れをした」
そのうえで、「日本側が歴史を深く反省し、『一つの中国』の原則と台湾問題の約束を厳守するよう厳粛に促す」と強調しています。
ある与党関係者も「台湾に肩入れし過ぎたら、間違いなく中国を刺激する」と懸念しています。
自民党幹部の異例の訪問に中国は反発を強めていて、今後、日本を取り巻く安全保障環境が一層緊迫する恐れもあります。
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