日本列島へ向かって北上? まだ進路予想は定まらず
台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行っています。数値予報で計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて、進路を確率的に予想するものです。その予想のばらつきが大きいほど予報円が大きくなります。

たとえば台風6号は、九州の西海上を北上する時点では予報円は小さいですが、ヨーロッパ中期予報センターのアンサンブル予想をみると、一つ一つの予想ラインはわりとそろっていてブレ幅が小さいことがわかります。

一方で台風7号になることが予想されている熱帯低気圧のアンサンブル予想の結果をみると、北上する傾向はありますが、そのラインの先は西日本に向かうものから日本の東海上まで向かうものもあり、どこへ向かうのかは非常にブレ幅が大きいことがわかります。

アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予報をみてもまったく定まっていないことがわかります。

また気象庁が週間予報の作成などに使うアンサンブル予報の結果の一部をみても、例えば8月13日(日)朝の時点で、台風7号になるとみられるものの位置や勢力はバラバラとなっています。
つまり発生が予想される台風7号については、まだ日本に影響があるかどうかを確定的に言うような段階にはありません。
まずは台風6号に備えを 災害級の大雨のおそれ

一方で、台風6号は、九州だけではなく太平洋側を中心に記録的な大雨となるおそれがあります。また暴風や高波にも厳重な警戒が必要です。まずは台風6号に対する備えをお願いします。