開催が3日後に迫ったよさこい祭り。4年ぶりに出場する十人十彩(じゅうにんといろ)は、「Theよさこい」をテーマに本番に向け踊り子たちの熱気あふれる練習が続いています。大会に懸ける思いを取材しました。

1998年からよさこい祭りに出場する「十人十彩」。この日、高知市内で行われた練習では、振付担当による厳しい指導が行われていました。

「列を揃えるのが、苦手すぎるパッパッパッと決める」

2019年の前回大会では金賞を受賞。チームは過去、よさこい大賞を5回受賞した強豪です。

■初参加 高辻沙和さん
「観客側として十彩さんを見たときに隊列美とか前から後ろまで迫力のある踊りをみてすごく感動したのでみんなでエントリーしました」

チームは総勢130人。高知市の長浜病院が母体で、スタッフには医療従事者も参加しています。

その関係もあり、新型コロナへの警戒は強く、去年行われた特別演舞は出場を断念せざるを得ませんでした。

■十人十彩 高橋晃代表
「うちのチームはリモートではできない練習の仕方なので全体が一緒になるので感染を防ぐことができない。感染(防止対策)が課題になると考えた。いろんな危険性を考えたら辞退ということになった」

4年ぶりのよさこい祭りに向け掲げたテーマは「Theよさこい」。十人十彩の魂を込めた新しい踊りを目指し、練習に熱が入ります。

■十人十彩 高橋晃代表
「去年は職業柄辞退させてもらったがその分今年は思い切ってやろうかなと思っています。鍛錬百日、成果一瞬でそれで二十数年やってきていますのでそれは変わりようがない。これが高知のよさこいだぞ!と踊り子一人一人が伝えられるかなと思います」

130人の踊り子がいるため、練習では広い場所が必要となります。本番まであと6日となったこの日は高知新港の駐車場を借りての全体練習です。

「どうして間空いたまま、それをキープするわけ?縦は確かに見にくいけど横は合わせられるやろ!」
※移動による隊列の乱れを徹底的に修正。チームの心を一つにしていく

先頭を任されるのはチームに所属すること22年、十人十彩一筋の片田美久(かたたみく)さんです。ちょうちんを持っての踊りを担当するチームの花形で、全体のバランスをとる大切なポジションです。隊列美を大切にする十人十彩の踊り。片田さんはチームには一年に一度集まる家族のような一体感があると話します。

■片田美久(かたたみく)さん
「まさに男踊りの豪、女踊りの艶、そして隊列美、私もその一員になりたいと思いました。楽しみに待って頂いていた方もいらっしゃいますので本当にお待たせしましたという思いで、皆さんにただいまという気持ちで踊りたいなと思います」

片田さんは今回初めて、娘の葵(あおい)さんと親子で十人十彩に参加します。

■片田葵さん
「かっこいいし、みんなに笑顔を届け、みんなが元気が出る踊りをしててすごいと思う。(結構練習も大変そうやけどどんな踊りを見せたいですか?)皆さんに笑顔とかすごいと思われる踊りを本番ではしたいです」

これまで十人十彩は、踊りのレベルの高さや練習の厳しさから中学生以上の踊り子を募集してきました。しかし今回、幅広い層に十人十彩の踊りに親しんでもらいたいと対象年齢を小学生まで引き下げしました。

■十人十彩 高橋晃代表
「バージョンを全然変えたところ、バージョンアップしたところ、そして小学生を初めて入れたので小学校2年生から50代まで幅広い年齢層になったのでそういう意味では厳しいところはありますけど、それもよさこいかなと思って初のチャレンジでやっています」

■片田美久(かたたみく)さん
「Theよさこい」をテーマに頑張っています。ぜひ、高知を元気にしてみなさんに笑顔を届けたいと思っていますので楽しみにしていただけたらと思います。

一瞬に懸けるひたむきさが魅力の十人十彩。最高の笑顔で4年ぶりのよさこい祭りを盛り上げます。