去年8月に新潟県の北部、村上市や関川村などを襲った『県北豪雨』から1年です。今回は大雨によって土砂崩れが発生した新潟県関川村の湯沢(ゆさわ)集落を取材しました。取材で見えたのは、現実を受け入れながらも支えあいながら、一歩ずつ歩んでいく人たちの姿でした。

寺の本堂でお経を読んでいるのは、新潟県関川村の湯沢集落にある松岳寺の住職・渋谷正淳さん(66)です。あの水害から1年が経ちます。

【松岳寺 渋谷正淳 住職】
「まず人の心の温かさ、我々一人ではどうしても生きていけないな。絶対生きていけないな。人の力があって、みなさんに助けて頂きながら歩んできたこの1年だと思います」

新潟県北部 山あいの村を襲った豪雨

新潟県関川村では、去年の8月4日午前1時56分に大雨特別警報が発表されました。
全壊2棟、半壊10棟など合わせて475棟の住宅に被害があいました。
松岳寺も泥で床が見えない状態で家具も散乱し、本堂の畳も水を吸って茶色くなり浮いていました。

【松岳寺 渋谷正淳 住職】
「これから先、どうしたらというところで…畳をまず片付けなきゃならないと思いながらも、一人でできるようなことでもないし…まあ、どこのお家も大変ですけれどもね。まさか、こんなになるとは思ってもみませんでした」