予選トップから決勝へ、選んだ道は…
ところが、3年生16人は、本戦に向けて意外な決断をします。
さまざまな書体と色彩を駆使し、中央に題字を書くのが、伝統の「蟻高スタイル」。
2022年の大会では、そのスタイルをさらに進化させて、3連覇の栄冠をつかみました。
2023年の大会の予選では、伝統の「蟻高スタイル」で作品を完成させた3年生。
しかし、本戦では、これまでのスタイルを踏襲するのではなく、まったく新しい構成を作り上げ、挑むことを決めたのです。
齋藤衣桜里部長:
「伝統を守ることがすごく大事なことなんですが、さらに一歩先を行った新しさを取り入れなければ4連覇はないと私たちも思ったし、自分たちにしかできないことは、伝統を守るだけじゃなくて新しさというものを、自分たちなりに追及して、自分たちなりに表現することを最終的な目標にしているので」
顧問・大澤一仁(おおさわ・かずひと)教諭:
「新しい境地で本戦は挑むということを決めましたので、僕もそれを支持しました。ホームランか三振、どこにも賞に入らなくてもいいと言ってますので、そこまで覚悟したなら生徒を応援しようと思います」
いざ全国大会!
迎えた7月23日。

大会の舞台は、『日本一の紙のまち』、愛媛県四国中央市。
予選を勝ち抜いた全国の21校が出場し、本戦が幕を開けました。
演技時間は6分以内。

音楽に合わせてパフォーマンスを披露し、縦4メートル、横6メートルの紙に作品を完成させます。
書道の専門家や演出家などが審査員を務め、書の美しさや構成、表現力など8項目で採点します。

4連覇を目指し、試行錯誤を続けてきた松本蟻ヶ崎高校。
控室で円陣を組んで心を一つに…。
いよいよ出番がやってきました。