世界のトップ16チームによるバレーボール最強国決定戦、ネーションズリーグ男子大会。世界大会で46年ぶりとなる銅メダルを獲得したバレー男子日本代表が25日、帰国した。午後7時20分頃、成田空港に石川祐希(27)、髙橋藍(21)、西田有志(23)ら選手が姿を現すと、詰めかけたファンからは「おめでとう」「お疲れ様」という歓声と共に大きな拍手が送られた。
15試合で275得点を挙げ、得点王とベストアタッカー賞の2冠、さらにベストアウトサイドヒッターを受賞したキャプテンの石川。「ベスト4が目標だったが、それを越えて3位という結果。本当にギリギリの戦いだったが、チーム全員で勝ち取った3位だと思う」と喜びながらも「(3位は)まだ先があるということで、もっと上を目指して、よりいいメダルを付けて帰ってきたい」。すでにその先を見据える。
守護神として献身的な守備でチームを支えたリベロ・山本智大(28)はベストディガーに。「チームを救う機会ってのが、日に日に増えてきた。そういう面ではチームに貢献できたかなという風に感じている」と手応えを口にし笑顔を見せた。
日本の世界ランキングはネーションズリーグを通して、7位から歴代最高の5位に上昇。9月30日からは、24年パリ五輪予選を兼ねるワールドカップが日本で開催される。石川は「この(ネーションズリーグで)3位をとることが今シーズン最大の目標ではない。まだ通過点。この後のパリ五輪予選でオリンピックの切符を勝ち取ることが今シーズン1番やるべきこと」と力強く口にした。

今大会、日本は、予選ラウンド開幕戦からの10連勝で男子日本代表史上最長となる国際大会での連勝記録をマーク。準々決勝(日本時間21日)ではスロベニアに勝利し、目標に掲げていたベスト4入りを達成。準決勝(23日)は世界ランク1位のポーランドに敗れたが、イタリアとの3位決定戦(24日)にフルセットの死闘の末勝利し、前身のワールドリーグを通して大会初となる銅メダルを獲得した。日本が世界大会(五輪、世界バレー、ワールドカップ、ネーションズリーグ)で表彰台にあがるのは、1977年のワールドカップで銀メダルを獲得して以来、46年ぶりとなった。