今月、東京・渋谷区の全ての区立小中学校の給食で提供されたのは「ロモサルタード」という聞きなれない名前の料理。一体どんな料理で、なぜ給食に出されたのか…取材しました。
「ロモサルタード」どんなメニュー?

18日、渋谷区の小学校でいつもとちょっと違う給食が提供されると聞き、広尾小学校を訪れました。メニューは、牛肉と紫たまねぎなどを炒めた料理「ロモサルタード」に、キヌアを使ったサラダ。

子どもたちは、初めて見る料理に興味津々の様子です。
全員の机に給食がそろったところで……
全員で「いただきます!」と手を合わせたら、給食がスタート。子どもたちは友達同士で感想を話しながら、どんどん食べ進めていきます。
子どもたちに給食の感想を聞いてみると・・・
「うまいしかない!」「すっきりしてる感じ」などと給食をたくさんほおばりながら教えてくれました。

実は、これらの料理はペルーの伝統料理。
特に子どもたちに人気だった「ロモサルタード」は、1800年代に中国からペルーに移住した人々が、ペルーの牛肉料理に醤油や酢を加えてアレンジした料理。そのため、中国の味になじみのある日本人にとっては食べやすい味なんです。

いったいなぜペルー料理が給食に?

実は、2023年は日本ペルー外交関係樹立150周年のアニバーサリーイヤー。
この記念の年にあわせて、渋谷区広尾にあるペルー大使館に区長が来館し、ペルー料理を提供された際に、「給食でペルー料理を提供できないか?」という話になり、この給食が実現したといいます。
また、渋谷区では、給食を通じて、世界や日本の食文化を体験するという目的のもと「渋谷ワンダフル給食プロジェクト」が進められています。渋谷区と服部栄養専門学校が協力するプロジェクトで、今回は専門学校のシェフが大使館のシェフとともにレシピを開発しました。