3日間に渡る異例の視察 政府の狙いは
国の危機管理を預かる官房長官による2泊3日の離島出張は極めて異例で、政府がそれだけ、有事を想定した先島の国民保護問題を重視していることの表れとも言えそうです。
出張を終えた松野長官は「日本の安全保障環境は戦後最も厳しく複雑だ」としたうえで、次のような認識を示しています。

松野官房長官
「八重山諸島を含む南西諸島に自衛隊が存在することは、力による一方的な現状変更を許容しないとの我が国の意思を示し、我が国の抑止力、対処力を高めることで、我が国が我が国への武力攻撃そのものの可能性を低下させるものであり、沖縄県民を含む我が国国民の安全につながるものであると考えております」
今回の視察について沖縄国際大学の前泊博盛教授は「有事に向けた地ならしに来たのかというような印象を受ける」とコメントしています。
また『国民保護』を理由とする港湾やシェルターの整備について「沖縄が戦場になることが前提となっている」として議論の前提の怖さを指摘しています。