■湘南美容クリニックPresents「SBCドリームテニスツアー2023」ファーストラウンド(22~23日、兵庫・ブルボンビーンズドーム)
22日、2年目を迎えた“SBCドリームテニスツアー”のファーストラウンドが開幕。1日目の予選リーグには男女計32名の選手が出場し、各コートで熱戦を繰り広げた。
男子の注目は、地元・兵庫出身の24歳、羽澤慎治(JCRファーマ)。6月にITF(国際テニス連盟)の下部ツアーで単複ともに優勝、飛躍が期待される若手のひとりだ。羽澤はセンターコート第1試合に登場し、全日本選手権28回出場の〝現役レジェンド〟福田勝志(47、LUCENT ATHLETE WORKS)と対戦した。第1セットを4-0で奪った後の第2セット、羽澤は力強いサーブとストロークでポイントを重ねると、ベテラン福田も巧みなスライスショットで対抗し、見ごたえのあるラリーが続いた。初戦で緊張していたという羽澤だがタイブレークの末にこのセットも奪い、ストレートで福田を退けた。
羽澤の2試合目は岡村一成(31、ファジアーノ岡山)戦。1セットずつ取り合い、ファイナルの10ポイントマッチタイブレークに突入。両者譲らず一進一退の攻防が続いたが、6-6で羽澤がサービスエース、さらにジャンピングボレーを決めリード。1時間9分に及ぶ熱戦を制した。
3試合目は練習拠点が同じでダブルスを組むこともある田口涼太郎(23、Team REC)との対戦。手の内を知り尽くした相手にも果敢に攻めた羽澤がストレート勝ち。予選リーグ3連勝であすの決勝トーナメントへ順当に駒を進めた。
両親や祖母、姉も応援に駆けつけたという羽澤は「まだ決勝トーナメントで1勝もしたことないので、まずはひとつ勝って、その勢いにのって優勝目指して頑張りたい」と話した。
センターコートに劣らず熱心なテニスファンの視線を集めたのが、男子で唯一アマチュアとして出場した16歳の富田悠太(ノアテニスアカデミー神戸垂水)だ。自身のSNSでは、今年錦織圭選手と練習をともにし、貴重な機会を得たことを明かしている。1、2試合目では、「初めて」という10ポイントマッチタイブレークで惜しくも敗れたが、3試合目には大会初勝利をあげた。試合後「勝っても負けても自分にとって貴重な経験」と語った富田、プロを相手に臆せずアグレッシブなプレーを見せ続け大きな可能性を感じさせた。
女子では、第1シードの伊藤あおい(19、フリー)をはじめ、その伊藤を破り3連勝した清水綾乃(25、ClubMASA)らが決勝トーナメント進出を決めた。またこの大会で引退を表明している牛島里紗(27、マサスポーツシステム)も予選リーグ3連勝、あす23日に現役最後の舞台となる決勝トーナメントに挑む。
2日目は、各グループ2位以上の男女各16名による決勝トーナメントが行われる。
(写真は左から富田選手、瀬間選手、羽澤選手、清水選手)
◼️大会2日目(23日) 決勝トーナメント組み合わせ
【男子シングルス・準々決勝】
羽澤慎治(24、JCRファーマ)×河内一真(28、橋本総業ホールディングス)
岡村一成(31、ファジアーノ岡山)×松田龍樹(23、フリー)
片山翔(34、伊予銀行)×松田康希(22、イカイ)
菊地裕太(23、トップラン)×市川泰誠(22、ノア・インドアステージ)
【女子シングルス・準々決勝】
牛島里咲(27、マサスポーツシステム)×今村咲(21、EMシステムズ)
清水映里(25、東通産業株式会社)×倉持美穂(25、マサスポーツシステム)
伊藤あおい(19、フリー)×瀬間詠里花(34、橋本総業ホールディングス)
清水綾乃(25、ClubMASA)×石川こころ(19、姫路大学)