戦後から続き、子どもたちの学校活動を支えているPTA活動は参加するのが当たり前、「強制」という印象がありますが、実は参加は「任意」となっていて、個人の自由に委ねられています。共働き世帯の増加などにより負担に感じる家庭も少なくないことから改革に乗り出したPTAもあります。

■「PTA活動」本来は自由参加のはずが…

子どもたちの学校活動を支える「PTA」。まちの人に印象を聞くと…「(PTAは)忙しいようなイメージがあるので子育てをしながら参加するのは大変かな」「できたら避けたい。仕事が忙しいので時間を割けられない」「PTAは役員の仕事が多くて、3人子どもがいれば1人1回は役員をする」「役員決めはすごく大変でした。みんな黙って目を合わせないように座っている感じ」などと参加に消極的な意見が目立ちました。

このPTA活動は全国的に今、過渡期を迎えていると専門家は指摘します。

(文化学園大 日本文化論・加藤薫教授)
「多くの女性が仕事を持つようになってきて、PTAの仕事を引き受けてくれる人がいないという問題が起きてきた。PTAは本来は自由参加のはずなのにそうなっていないのはおかしいじゃないか、そういう声をあげる人が非常に増えてきた」

文化学園大(日本文化論) 加藤薫教授


戦後まもなくスタートしたPTA活動。学校行事のサポートやベルマーク回収などのほか、PTAが主催する行事も数多くあり、保護者と学校が一緒になって、子どもたちの成長を支えてきました。


しかし、1980年には大半を占めていた専業主婦世帯は年々減少し、今では共働き世帯が大半を占めるようになり、平日の昼間の活動を維持することが難しくなってきたのです。

(加藤教授)
「まさに過渡期だと思います。従来と何も変わらないまま、お母さんたちに仕事を割り当てているPTAもあれば、考え方をガラッと変えて入りたい人だけが入ってくださいといった、そんなPTAが今いくつか出ています」