牧野富太郎博士がのこした「植物標本」にスポットをあてた企画展が始まります。超高画質の「15Kカメラ」で撮影した標本の写真は、立体的で植物の“息吹”が感じられます。
高知県立牧野植物園では、牧野博士の「植物標本」にスポットをあてた企画展が15日から始まります。
牧野博士は生涯で40万もの植物標本を残していて、会場では、このうち写真家の菅原一剛さんが撮影した植物標本の写真14点が展示されています。
撮影の際は、1億5千万画素の超高画質「15Kカメラ」や最先端の印刷技術が使われたほか、光の当て方などに細心の注意が払われました。そうして仕上がった作品は平面の写真でも立体的に見え、植物の“息吹”が感じられます。
(写真家 菅原一剛さん)
「『標本』というより『植物そのものの姿』をもう1回よみがえらせたいと思って作品を作っていったが、植物をゆっくりめでることによって、僕たちの気持ちも安心するところがあると思うし、(植物を)『仲間』だと思って、穏やかな気持ちになっていただけたら」
また、別の部屋では写真のモデルとなった実際の標本などが展示されています。どの標本も収集から70年~100年ほど経っていますが、色鮮やかで、博士の丁寧な仕事ぶりが伺えます。
企画展は10月1日まで県立牧野植物園で開かれ、16日には写真家・菅原さんのギャラリートークも予定されています。