一方、こちらは長野市の鋳造メーカー「コヤマ」。


自動車や建設機械に使う部品を製造する工場内では、金属が熱で溶かされ、時おり火花が散ります。

溶けた金属を型に流し込む、鋳造の加工法でキャンプ用品を作り始めたといいますが…

出てきたのは、四角い塊。


これは、鉄を流し込んで、冷ました状態のものだということなんです。

■製造一課・岩井俊樹主任                               
「この棒で突っついて枠を壊して、型ばらしを行います」


割れた型は砂でできていて、簡単に中のものを取り出せるということで、私もやらせて頂きました。


さぁ、何がでてくるのでしょうか!

■製造一課・岩井俊樹主任
「これがスキレットになります。フライパンですね」


調理後にそのままテーブルに出すことができることからキャンパーに人気な「スキレット」。

特にこだわったのは、底の鉄板の厚みです。


一般的なフライパンは3ミリ、スキレットは5ミリ程度ですが、この商品は10ミリにしました。

底を厚くすることで熱伝導や蓄熱性がより効果的に発揮され、素材の美味しさを逃さず調理できるといいます。


出来上がりに違いはあるのでしょうか?


■古畑キャスター
「おいしい!外側は香ばしいけれど中はやわらかい。ジューシーなんだけど生といわけじゃなくてちゃんと火が通っている。これが実現できるのがスキレット。これを外で食べられるとなったら最高ですね」

製造業のコヤマが新たにキャンプ市場に踏み出す背景には、部品製造業ならではの理由もありました。


■コヤマ生産技術科主任 永井利治さん
「建設機械や車の部品をつくっているが、この部品ってどこの会社が作っているのかなとか分かってもらえないことが多い。そんな中でお客様に直接手にとってもらえる商品を作ることによって、自社の知名度が一般の人に広まっていって、将来的には新しい人材の確保に繋げていきたい」