元プロ野球選手、野田昇吾さん(30)。プロのボートレーサーになるための養成所を卒業し、2022年11月にデビュー。デビューから101走目に初勝利をマークしました。
◆デビューから8か月での初勝利

「水上の格闘技」と言われる、モーターボートの世界。野田昇吾さんはプロデビューから8か月が過ぎた7月9日、101戦目となるレースで初勝利を挙げました。
レース実況「コーストップタイミングは、5番・野田昇吾。ジワーッと出ていく雰囲気……さあ、一気にまとめて叩いていった! 並んでくる6番、粘れるか5番の野田昇吾、2人の先頭争いは2周目……5番・野田昇吾! ようやくの101走目の初勝利!」
野田昇吾さん「いやー、うれしかったですね。SNSで福岡の人とか、地元・糸島の人からメッセージをいただきました。いろいろな方が、ボートレーサーになっても応援してくれいるんだな、と改めて実感しました」
◆元日本代表のプロ野球選手から転身

野田さんは福岡県糸島市出身で、2020年まで西武ライオンズに所属した元プロ野球選手です。身長167センチ、中継ぎの投手として5年間プレーし、2017年には日本代表にも選ばれましたが、けがなどを理由に3年前のオフに戦力外通告を受けました。第2の人生として選んだのが「ボートレーサー」です。
野田昇吾さん「テレビで見ると(艇は)小さく見える。いざ乗ってみるとかなり大きかったです」
◆「もう一度プロ選手として勝負したい」

規定体重をクリアするために食事量を極限まで減らし、75キロあった体重を半年で52キロまで減量しました。壮絶な努力の末、合格倍率20倍を超える狭き門を突破。福岡県柳川市にある全国唯一のボートレーサー養成所で人生の再スタートを切ります。
最高速度は80キロにもなるボートレース。スピードが出ているため、小さな波でもすごい衝撃があります。腕力はもちろん、体幹や判断力も重要な競技です。
高野誠教官(当時)「危険を伴う競技で、自分の命だけでなく他人の命もかかっていますので、ルールを守るとかの部分で厳しくなってしまう」