「手のひら冷却」で深部体温を下げる

深部体温を下げるのに効果的なのが、「手のひら冷却」です。
スリープトレーナー ヒラノマリさん:
手のひらには、「AVA血管」という体温の調整を担う特殊な血管があります。AVA血管が通る手のひらを冷やすことによって、効率よく深部体温を下げることができます。

AVA血管は、「手のひら」「足の裏」「頬」に流れています。
米・スタンフォード大学教授らによる、冷却部位ごとの深部体温の変化を調べた研究によると、「首・わきの下・そけい部」より「手のひら・足の裏・頬」を冷やした方が深部体温を素早く下げられるという結果も出ています。
コメンテーター 高橋ユウ:
知らなかったです。首の後ろとか脇ばかり冷やしてました。手のひらでちゃんと深部まで伝わるんだというのがすごく意外です。手のひらだったら冷やしやすいですね。

手のひら冷却は、「ハンカチを巻いた保冷剤」や「冷たいペットボトル」を握ることでできます。
温度:12℃から15℃くらい
時間:20分~30分程度
恵俊彰:
カチカチの氷みたいなのはダメなんですか?
スリープトレーナー ヒラノマリさん:
冷たすぎると逆にAVA血管が閉じてしまって逆効果と言われています。タオルなどを巻いて温度を調整して、キンキンではない状態にするのがポイントです。
恵俊彰:
昼間活動しているときも手のひら冷却は大事なんですか?
スリープトレーナー ヒラノマリさん:
運動している方とか、炎天下にずっと外にいる場合も、深部体温が上がりすぎてしまうと熱中症になってしまったりするので、夏場は日中も夜も深部体温を下げることが非常に重要です。
ヒラノさんが担当するスポーツ選手も「手のひら冷却」を実践しています。
手のひらのAVA血管を冷やすことで冷えた血液が体内を巡り、体全体の体温を下げることができ、アスリートのパフォーマンス向上に繋がるのです。

手のひら冷却のために作られた、『コアクーラー』という商品もあります。
スポーツ用品メーカーのデサントが、シャープなどと共同開発した冷却グッズです。
手を冷やすのに適した12℃の冷却パックで、ウォーミングアップや運動中に使うことはもちろん、自宅でリラックスしたいときや睡眠時にも使うことができます。