祭りなどで使われるこちらの横笛。その名も「洒楽斎(しゃらくさい)」。”ある機能”が便利だと近年注目されています。
2023年、200万人以上が訪れた浜松まつり。見どころの1つが”お囃子”ですが、「洒楽斎」は、発売開始した2年ほど前から使用され始めました。
<山田金属 山田善彦社長>
Q見た目よりも軽いですね。
「アルミニウム製です。ほぼ半永久的に使える」
祭り用の笛といえば、竹からできた「篠笛」が一般的ですが…洒楽斎はアルミ製。丈夫な上、湿気に強いため、劣化しにくいのが特徴です。また、フタを取り外して水洗いをすることで、衛生的に繰り返し使うことができます。この衛生面やお手入れの簡単さが注目されたんです。
では、音色はアルミ製だとどう変わるのでしょうか?一般的な「篠笛」と「洒楽斎」の音色を比べてみると…。音色はほぼ同じです。実際に静岡大学発のベンチャー企業からも、演奏時の音色の周波数がほぼ同じ構造という評価を受けています。
<山田金属 山田善彦社長>
「洒楽斎の”洒”はお洒落(しゃれ)の”洒”。お祭りをお洒落に、ということと、楽は”楽しむ”。お祭りを楽しむというところ。で、竹(竹製の笛)からすると金属製なので”しゃらくさい”という小生意気なイメージ」
カラー展開は全部で15色。自分の名前や決められた絵柄を入れることもでき、オリジナルの笛を楽しむことができます。
<山田金属 山田善彦社長>
Qどういったきっかけで洒楽斎を作った?
「車いすの転倒防止用のバー。弊社が作っている製品なんですが、これを見た時に、祭り用の横笛を連想して作ることを決めた」
車いすなどの福祉機器、二輪、船外機などの部品加工を手掛ける山田金属。
<山田金属 山田和典常務>
「こちらがアルミ笛を加工している機械で、これがアルミの原材料になります」
以前は、企業向けの部品のみを製造していましたが、山田金属が得意とする細長い材料を機械で加工する技術を生かし、初めて消費者向けの商品として洒楽斎を開発しました。
<山田金属 山田善彦社長>
「祭りはお囃子の技術の継承が難しくなっている部分もあるので、お子さんや若い女性の方にも持っていただけそうな笛を通じて、(祭りに)出る人が維持される、もしくは増えるのが目標」
浜松まつりに参加してきた山田社長は、地元の人たちと協力しながら約3年かけて洒楽斎を作り上げました。
<山田金属 山田善彦社長>
「吹きやすいという声が多くあり、消費者から直接喜びの声を聞けるのが、ものづくりの一番楽しいところ、というのを実感している」
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