“ペーパーレス化”のはずなのに、感熱紙の使用量は増えている…

しかし、レシートに使われる感熱紙の利用は減っていません。
書類のデータ化、電子書籍の普及などでオフィスや家庭で紙の消費が減っている中、感熱紙だけ消費が逆に増えています。
(ロール紙加工会社・社長)
「相変わらず、徐々に増えているのは確か。印刷用紙とか情報用紙とか段ボール、板紙とか…全部前年比マイナス。横ばいか微増は、感熱紙だけ」
理由の一つに、レシート1枚あたりの長さが伸びていることが挙げられます。
現金・クレジットカード・QRコード決済・電子マネーの4つの支払い方法で同じ商品を購入してみると、現金とQRコード決済はほぼ同じ長さですが、電子マネーとクレジットカードはかなり長さに違いがありました。
電子マネーとクレジットカード払いは、内容が細かく印字されるため少し長くなります。1枚あたり数センチでも、年間にすると桁違いに増えてしまうのです。
一方、名古屋市中村区にある“自称世界一高いカフェオレ”が人気の「喫茶ツヅキ」では、会計の際レシートは必要な客にしか出していません。
(喫茶ツヅキ マスター・都築秀紀さん)
「(Qレシートは?)レシートは出ないですね。紙がやっぱりもったいないですし、毎回出ちゃうといらないお客さんも(いる)。うちだとほぼほぼ(レシートを)いらないお客さんなので。欲しい方だけ『レシート発行』ボタンがあるので、ここを押すと(発行される)」
実は、現在使われている多くのレジでもレシートを全く出さない様に設定することはできます。
しかし、コンビニやスーパーなど多くのお客さんが来る店では「レシートが要るか、要らないか」を聞いてレジを操作する一手間が無駄とされ、自動発行されている実情もあるのです。
手間の無駄と、紙の無駄。普段気にしていない小さな紙の切れ端について、今一度考えてみるのも良いかもしれません
CBCテレビ「チャント!」7月4日放送より