8日に高知市で高知海上保安部の巡視船の体験航海が行われました。参加した子どもたちは目をキラキラと輝かせながら乗船を楽しんでいました。

8日に行われたのは高知海上保安部の巡視船「さんれい」の体験航海です。新型コロナの影響で中止していましたが今回およそ4年半ぶりに開催されました。

巡視船「さんれい」は高知と徳島の県境にある山「三嶺(さんれい)」から名付けらた長さ46メートル幅7.5メートルの船です。消火活動などに用いられる高圧放水銃や20mm機関砲を備えていて、高知県内の海に関わる救助活動や警備活動を行っています。

8日、3回行われた体験航海には合わせておよそ100人が乗船しました。

今回は高知市桟橋通の岸壁から出港し、高知港を周遊して戻ってくるというルート。こんな光景を見ることも出来ました。

(平賀吏桜アナウンサー)
「今、浦戸大橋の真下を通っています。なかなか橋を下から見る機会はないですよね」

平賀アナ「なかなか橋を下から見る機会はないですよね」

さらに、なかなか見ることができない船橋、船の操舵室を間近で見ることもできます。

なかなか見ることができない船橋、船の操舵室を間近で見ることもできます

乗船した人たちはおよそ1時間の非日常の体験を楽しむとともに、改めて巡視船の必要性を感じていました。

(参加者)
「私は漁師の子で小さい船に乗っていたけど、(船の)動きがスピードも出てるのに普通に生活できる感じ」
(参加者)
「乗組員の人たちがここで生活してるって話も聞きましたし、大変な仕事だなと思いました」
(参加した親子)
「“海上保安友の会”に入っていて、このイベントのお知らせをもらって来ました」「これ、今治の海上保安庁のイベントに行った時に買った“海上保安庁Tシャツ”なんですけど」
「将来の夢はやっぱり海上保安庁とかいろいろまだ・・・まだまだ迷っています」

男性の職場というイメージがある海上保安部ですが、近年、女性の保安官も増えていて活躍の場を広げています。

(巡視船さんれい航海士補 紺野有希さん(21))
「きっかけは公務員を目指すって決めた時に母に『海上保安官いいんじゃないか』と言われて。海上保安庁全体の人数が少ない中で、日本全国広い海域を守っているっていうことを見た時“それってすごいことだな”と思って。私は誰かのためになる仕事がしたいと思ってたので、そういう面では人の役に立ててるのかなって」

少子高齢化だけでなく、海の上で携帯電話が使えないことや船に個室がないことなども影響して、目指す人が減ってきているという海上保安官の仕事。今回のような体験航海を通して、海上保安部の仕事や巡視船を身近に感じてもらい、将来の人材確保につなげたいとしています。

(高知海上保安部 東條英一 部長)
「本日、たくさんの市民に来てもらって4年半ぶりの体験航海となりましたがよかったと考えています。ぜひ将来大きくなったら海上保安官になってもらいたいという風に我々職員一同、そのように思っています」

8月5日には須崎港でヘリポートも備えた大型の巡視船「とさ」の一般公開を予定しています。