有害性が指摘されている有機フッ素化合物の「PFAS」について、2010年から2012年に東京都内にあるアメリカ軍の横田基地からPFASが使われている泡消火剤の漏出が3件あったことがわかりました。

「PFAS」は、人体への有害性が指摘されている有機フッ素化合物の総称で、東京都ではこれまでに23区や多摩地域など17の自治体の地下水から国が暫定的に設けた目標値を上回る値が検出されています。

このPFASについて、「米軍横田基地の飛行場で2010年から2012年の間に、泡消火剤の漏出が3件あった」とアメリカ軍から防衛省北関東防衛局を通じて4日、東京都に情報提供があったということです。

東京都によりますと、泡消火剤にはPFASが使われていて、▼2010年1月に格納庫で、▼2012年10月にドラム缶から、▼2012年11月に保管されていた容器から漏出したということです。

アメリカ軍からは3件すべて「飛行場の外へ流出したとは認識していない」と説明があったということです。

一方で、アメリカ軍から防衛省にいつ情報提供があったかについては、防衛省は「今後の調整に支障を及ぼす可能性があり、お答えできない」としています。

これを受け、東京都などは5日、国に対し、「▼漏出した量などの詳細な情報を迅速に提供、▼国の責任において基地内のPFAS漏出に係わる地下水への影響について調査・分析・評価を行い、結果を公表」するよう求めました。