北朝鮮による『拉致被害者』曽我ひとみさん(新潟県佐渡市在住)が、岸田総理と初めて面会し、拉致問題の解決に向けた「“日朝首脳会談”の実現を一日でも早く」と求めました。

佐渡市の渡辺竜五市長とともに総理官邸を訪れた拉致被被害者の曽我ひとみさん(64歳)は岸田総理に、45年前一緒に拉致され今年91歳の母・ミヨシさんらの救出や拉致問題の風化を防ぐための啓発活動、特定失踪者の家族への丁寧な対応を求める『要望書』を手渡しました。
【曽我ひとみさん】
「45年も母と会うことができないことは本当に理不尽で心が痛みます。日朝のトップ会談を一日にも早く実現させて、向こう(北朝鮮)で家族に会いたがっている皆さんを全員取り戻して…」

岸田総理は、『拉致問題は岸田政権の“最重要課題”』とし、「日朝首脳会談」の早期実現に向けた“総理直轄”のハイレベル協議を行う考えを改めて示しました。
【岸田総理】
「拉致問題の解決に向けて私自身が先頭に立って、そして政府をあげて取り組んでいかなければならないと強く思っている」

曽我さんが総理大臣と面会するのは、2018年7月の安倍総理(当時)以来、5年ぶりとなります。
横田めぐみさんの母・早紀江さんらの親世代が元気なうちに拉致問題を解決するよう求めました。
【曽我ひとみさん】
「家族が健在でいる間に全員を返してもらいたいと思っている」

その後、曽我ひとみさんらはアメリカ大使館でジョン・ナイリン政務担当公使とも面談しています。
曽我さんは会見の中で、拉致問題の解決のために「これまで以上に、自分にできることは精一杯やっていきたい」と話していました。