「今年の収穫はもうだめ」コメ農家にとって最悪のタイミング

南波雅俊キャスター:
7月3日は、熊本豪雨から3年ということもあって、非常に心配な部分もあるんですが、熊本地方では、積乱雲が帯状に連なって大雨をもたらす線状降水帯が、午前と午後に2度も発生、非常に珍しい状況でした。

大雨被害も各地でありました。

熊本・山都町では、川の氾濫で国道に架かる橋が崩落。熊本・益城町では、土砂崩れで寺の本堂が倒壊。
鹿児島県でも土砂崩れが発生。県道3か所が通行止め、JR在来線で一部運転見合わせに。

さらに今回の大雨で被害が考えられるのは、水田の冠水。
コメの生産に詳しい新潟薬科大学の大坪研一 特任教授によると「今の時期の水害は、コメ農家にとって一番ダメージが大きい」ということです。

熊本・益城町のコメ農家の男性は「今年の収穫はもうだめ」と話しています。

大坪 特任教授によると、「いまはまだ田植え直後で、しっかり根付いていないので、この大雨で多くが流されてしまったのではないか」ということです。時期が違えば、大雨が来ても流されずに残るところも多いそうなんですが、この時期だったので流されてしまった可能性が高いと。

大坪 特任教授はさらに「土砂や流木などが流入してくると、水田を復旧させるだけで半年以上かかる場合もある・設備・機械などを考ると、廃業してしまう農家の方も出てくるのではないか」と話します。

ホラン千秋キャスター:
昔から農家のみなさんは、お天気とうまく付き合って、災害を乗り越えてきた歴史があるんだと思うんですけれども、近年、天気が極端で、対策しようと思っても、もうやれることがないとか、廃業するしかないとか、そういった選択をする方も増えてきてしまいますよね。

厚切りジェイソンさん(IT企業役員/お笑いタレント):
予測もできないような出来事が、自分のコントロール外のところで起きると、もうどうにもならないような気がします。

日比麻音子キャスター:
2020年の熊本豪雨から3年が経っても、その影響で、いまだに仮設住宅にいらっしゃる方が1000人以上います。まだまだ復興の最中ですけれども、何とかできることをひとつずつやっていくしかない。

ホラン千秋キャスター:
本当に美しい場所ですけれども、度々災害が襲いますと、もうここには住めないのかもしれない、ここで農業をするのは厳しいのかもしれない、ということで、どんどん人がいなくなってしまうということは残念。

日比麻音子キャスター:
まだまだ苦しい中だと思うのですが、引き続き気をつけて、何があってもいいような対策を日頃からやっていきたいものです。